■規格住宅の難点

 

新築する時というのは、多くの方が、結婚した時とか子供が産まれたといった時期であるかと思いますが、我が家も例に漏れず、ふたりめの子供が産まれた時。ちなみに上の子が3歳になった頃です。

 

 
建てた家も、在来工法の2階建てという、これもまた最も典型的な一世帯住宅で、面積は33坪ながら、それこそ住宅のパンフレットの表紙にあるような「最も幸福な時期」を新築住宅で過ごしました。

 
我が家が標準と若干異なったのは、住宅メーカーの規格住宅であったこと。

 
壁の色や床の色などはチョイスできますが、間取りは玄関の方向に合わせて3タイプしかなく、選択の余地はありませんでした。

 

 
言ってみれば、「靴に足を合わせた」わけで、お世辞にも住みやすさとか、ライフスタイルに合わせたものではありません。

 

 
が、これもご他聞に漏れず”予算”というものがありますから、やむをえません。

 

■子供は成長する・家は成長しない

 
当初は新築のうれしさと、持ち家のうれしさを満喫できていましたが、子供は成長します。それもあっと言う間。

 
これに対し、当たり前ですが家は成長しません。

 
むろん子供部屋とかは想定してありましたが、家族の人数が増え、それぞれが成長すると、とたんに14帖もあったリビングが狭く思えて来ました。

 

 
この頃になると収入もある程度増えて来て、若く貧しかった(?)時の妥協に妥協を重ねた規格住宅を悔やんだりもするものですが、当然「後の祭り」です。

 

 

収入が増えたとは言え、建て直す余力まではなく、そもそも暮らしは地域に根ざしますから。リビングが狭いというだけで建て直して引っ越しなど、とうてい考えられません。

 

 

■壁を抜いてリビング面積を広げる

 

そこで思い立ったのが、壁を抜いて二間続きにするリフォームです。

 

 
幸い、規格住宅の間取りで、リビングの隣に8帖の部屋があり、本来は和室の設定だったものを予算節減のために洋間にしておりました。

 

 
この二間の間の壁を抜いて、合計24帖の広いリビングを造ることに。

 
ここで課題となったのが、

 

①在来工法なので外せない梁があること

 
②寒冷地なので暖房効率が著しく落ちること

 
③耐震性が落ちることです。

 

特に②については、壁で仕切られている場合と異なり、使わない時も2間分の冷暖房を動かさなくてはなりませんから、光熱費がハネ上がるのは必至。

 

 
そこで、中間に新たに折りたたみ式の仕切り扉を設置することにしたのです。

 

 

■工期はわずか1日。予算は78万円

 
可動式の仕切りのメリットは、ふすま扉と異なり、畳んだ時には両端にまとまってくれるので、開けた穴の分だけフルで空間ができること。

 

 
ふすま扉は、最低でも、ふすま1枚分のスペースが必要になるわけですが、折りたたみ式の場合は、20cmほどしかロスしません。

 
高さについても(リビングの天井高は2.7mあって、マンションなどより高め)いろいろなサイズが用意されていて、加工なしでピッタリ天井高ギリギリの空間ができます。

 
もともとクロスが白色でしたので、まるで最初からそうであったかのような出来上がり。

 

この大工事が、工期はわずか1日。朝来て夜には仕上がりました。

 

 

かかった予算は、材料費、工事費を含めて78万円。

 

 
もし新築当初から、同じような施工にしておいたとしても、折りたたみ式仕切り扉の材料費は加算されていたはずですから、さほどに「痛い出費」でもありません。

 

 

①外せない梁と、③耐震性については、リフォーム業者側でそれなりに検討してくれて、「問題ない」程度にやってくれました。これが在来工法でなく、ツーバイフォー住宅であれば、まったく問題でもなかったのでしょうが。

 

 

逆に、プレハブ工法であれば、穴をあける時点で、もっと工事費がかさんだはずです。

 

■ただし思わぬ問題も…

 

これで人がいない時には、扉で遮断して冷暖房効率を上げ、人数が多く広い面積がほしい時には仕切りを開ける、という念願が叶いました。

 
 
24帖のリビングは、子供たちが友達を呼んで走り回るのにも十分です。

 
ただし、住宅において「壁が1枚なくなる」ということは、思ったよりも大きいことで、新築時に、ほぼ部屋のサイズに合わせて購入した家具類は、置き場などに困ることになりました。

 

なにしろ、壁は表裏があるわけですから。

 
やっぱりリフォームは、新築時と同様、「計画性」が必要です。